浪人しているときに図書館で村上春樹の「ノルウェーの森」を手にしました。
僕が中学生のときに凄く人気があり、「週刊少年ジャンプ」しか読んでいなかった僕でさえ名前だけは知っていました。
上巻が赤色の装丁。
下巻が緑色。
なにかそこだけに惹かれて読み始まったように思います。
読み終わったときに、読後感に襲われしばらく動けなかった記憶があります。
19歳の世の中を知らない若者の心をわしづかみにされて、持っていかれました。
この小説って、恋愛小説なのです。
告白しては「フラれ」の、たいした恋愛経験をしていない僕でさえ身動きが取れませんでした。
村上春樹の小説はみんなそうですが、大事件が起こるわけでもないし、主人公が大活躍するわけでもありません。
しかしその行間と行間に潜む、ある感性を持った人間の心の琴線をとらえる、不思議としか表現するしかない媚薬のようなものが存在します。
村上春樹を批判する人は、ただの「流行作家」だと表現しますが、僕にはそう思えない。
どのように面白いかの説明はやめておきますが、僕がファンであることには間違いありません。
ちょうど、この小説を読んでいるときに聴いていたのが、浜田省吾の「恋に落ちたら」です。
「恋に落ちる」ところから、そういう人との出会いから、真っ直ぐに自分の恋愛に正直に生きていきたいなと思います。
久しぶりにこの曲を聴いて、そんな感傷的な気分になってしまいました((笑))